実装技術を俯瞰すると、直近15年でインターネットのインフラの変化で前と後では大きく変わりました。
この間ドックイヤーで始まり、リーマンショックで価値観が変わり、東日本大震災で絶望を感じた
時期でしたが、まだまだ過去形ではないことを大事に生活していきます。
実装技術は何があるのか検討してみます。大きく分けると
T1.サーバ、クライアントやネットワーク等のOSを含む基盤
T2.プログラム言語
T3.プログラム言語のAPIとフレームワーク
T4.その他ツール類
ここで扱う情報の構造を考えてみます。2つの視点があります。
1.ベンダーと利用者側の対峙
ベンダー側では非常に重要な意味(オントロジー的意味)があることでも、利用者側すなわち使う側からは
意味つけは薄くなることがあります。
ベンダー側でも当然解り易いモデルを供給しようと最善の努力をするのですが、
何しろ今までに存在しない技術をベンダー同志の競争の中で提供していきます。
しかも市場との対話が必要な作業でもあります。
事実、歴史的なバックグラウンドが多分に関係してきます。
2.ベンダーと利用者の人口比率的な違い
もう一つ構造で把握しておく必要があることは、
ベンダー側で働いている人数とこれを利用している側の人数の違いです、
この視点は非常に重要だと思います。当然利用者はベンダーの何倍も比率的には多いでしょう。
オブジェクト指向を例にして説明します。
オブジェクト指向が始まった当初とにかくバラ色の技術革命として流行ったわけですが、
確かにベンダー側ではGUI、基盤やツール技術では非常に重要な技術で実際に大きな
発展をもたらしたことは間違いありません。しかし利用者側は違いました、オブジェクト
指向で実装されたフレームワークを理解し使いこなす時間に非常に体力を使いました。
本来は業務でフレームワークやAPIを使う場合でも、技術力が高い実装設計者がパイロットと
して、よく使うテンプレートを作成しておきます。
このテンプレートを元にコーディング規約に従って実装が進むわけです。
こうしておかないと品質が保てません。
ここでのウェイトは業務仕様の方が当然高いため、オブジェクト指向を
少し使うだけで開発ができてしまうわけです。もちろんUMLで設計する必要が発生する
データモデルの部分はあるわけですが、これはERDやデータ中心の設計でも可能なのです。
従って利用者側のオブジェクト指向の恩恵は理論的には少なくなるのではないでしょうか。
この考え方は間違いだったのでしょうか。
面白いことに、ベンダー側でも全てのインフラ設計をDSLで再度定義し直した話しを聞きました。
この場合オブジェクト指向の技術の要素がどれだけ関係しているかは非常に興味があります。
検討する上での主題は、「実装技術をタクソノミーとして捉える」ということです。
上流設計ではオントロジー的に設計をしてきたのですが、
下流設計をタクソノミーでだけで把握することが不可能かもしれません。
また情報空間が膨大過ぎてイメージできていません。
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