始めに謝っておきますが、BEHは補完知のことで、ここでの造語です。
別におちゃらけているわけではないのですが、あまり良い言葉が見つからなくて、
BEH(behind)を使わせていただきます。
私が「Aha!体験」の言葉を知ったのは1979年の日経サイエンス社の雑誌を購入して
でした。当時職場の同僚にAhaの言葉を説明しようとしたら目を丸くされたので
話すのをやめてしまったことを覚えています。
今では茂木さんがTVでAha体験の話をしてくれていて、認知されているので説明は
必要がないので、普通に脳の話を日常会話でも使えるようになりました。感謝しています。
BEH(補完知)は何を指しているかを定義すると、時間制約を前提に、リアルタイムで人が
そこに明確にはないものを補完して認識している知のことを指しています。
例えば、TVで紹介されたアルファベット文字の上半分を目隠しされてもその文字を読める
ことや、実際に録音をしてある音を消してしまってもそこにない音を補完してくれます。
特に日本人は英語の発音を聞き取れていないので、訓練しないと補完がきかないので苦労
します。(私はアイルランド技術者との会議で話し言葉が全く聞き取れなくて、他の人は問題
がなく聞こえていたことには、自分の能力のなさに驚きました。逆Aha体験でしょうか?)
システム開発なんかでは、このBEH(補完知)が特に重要であると考えています。
システム開発のマニュアル、仕様書や設計書でもぶ厚い辞書のようなものに仕事では
よく遭遇します。
仕事はすぐスタートさせなければならないので、短時間で書類を理解するの
は少し技術が要ります。まずやるのは、とにかく高速で全頁をぱらぱら
目を通します。これで構成やボリュームは認識できます。特にローカルな
仕様書や設計書は、著者が読者に対し読んでもらうために書いた書籍と違い、
殆ど体系化されていないことや、同じような繰り返しパターンなので、補完知
を使い量を理解することが重要です。
次は、目次、タイトル、図を対象に目を通します。これである程度のインデックス
やイメージは頭の中に出来上がります。ここまでは形式的に作業します。
次は、内容へ移るのですが要件仕様にはよく目を通しておきます。
この後は、地道に仕事をこなしていくだけです。特に役立つことは
当たり前のことですが、普段からのひたすら技術を事前に習得しておくこと
です。特にタクソノミー的な技術は実際でも体験しておかないと、意味のネットワーク
を作ることが難しいので、なかなか使いこなすことはできません。
例えばフレームワーク(Javaのフレームワーク群,.Net等)などのビッグスペック
を覚えるには非常に苦労します。
失敗例は、最近体験したことでWindows8を購入した時のことです。
今まで、DOS時代から全てのOSのバージョンアップされたものを使い始めるのに、
苦労した覚えがなく使えたのですが、もちろん最初のPCの操作方法を覚えるのは
勉強が必要でしたが、MS-Windowsシリーズが始まってからはあまり苦労した
覚えがなかった記憶があります。Win8は少し違いました。始めは使いこなせなくて、
購入してから1ヶ月間はインストールを済ませてから何もしないでいました。
そのままWindows7を使っていました。
使う必要が出てきたので、OSの紹介ビデオ説明を見たり、ネットで操作キー方法
のポイントが書いてあったサイトを見つけて、操作方法のポイントがつかめたら
少し設定を変えるだけで、無事仕事でも使えるようになりました。今では快適に
使えています。
ここで私の間違いは、従来の体験と知識が逆に邪魔をして、マニュアルを読む
必要なんかないと判断したことです。7から8への差分を確認してから使う
必要がありました。補完知をあてにして逆に邪魔している例でしょうか。
(単にプライドが高いバカではないのかという意見もあるかもしれませんが)
BEH(補完知)は案外、速読なんかと脳の中で同じことが起こっているのかもしれませんが、
全く想像にしかすぎません。
仕事で人から話を聞く時、話の主旨を外れてエビデンスばかり永遠に話を聞いている場合、
折角BEH(補完知)を使って仕事をしているのに、話の主旨に早く戻ってくれればいい
のにと思うことがありますよね。
また、「結論から話をする」ことも、「一を聞いて十を知る」BEH(補完知)そのものですね。
書籍で「差分」佐藤雅彦著を見ると差分によるイメージがダイレクトに伝わってくるのですが、
この感覚が関係していることも何か関係性のヒントになりそうですが、全然論理的には
説明ができません。
BEH(補完知)は、対象の情報量が大量でも、一瞬で対象を理解できることが特徴です。
単なる知恵と区別していることは、時間制約のもとに意識的に作業をおこなっている
ことが特徴です。「火事場の馬鹿力」みたいなことも脳に作用しているかもしれません。
他に誰にも体験があるかもしれませんが、難しい内容の本を買って読むのですが、
少しも頭に入らず投げ出した本でも、実際に仕事で使うことが決まったら急に理解
ができるようになることを体験したことがあります。(これは集中力というのですが)
哲学書を読んでいる時のことですがゆっくりマイペースで読むよりも、できるだけ速読した
方が理解できることを体験したことがありました。
もしかしたら頭が良い人で哲学書がスラスラ読める
人は読むスピードが超高速なのかもしれません。
補完法(BEHM)の定義:参考にする人が補完知を使って
「補完法を意識して作成した形式知的ドキュメント」を理解し、二次利用できようにする方法。
勝手に私がブログで定義した方法です。いつの日かこんな方法ができないか模索していきます。
これが可能になれば、情報の二次利用の流通が可能になると夢見ています。
ヒントとなったことは、CheatSheetを参考にしていてからです。
CheatSheetとは、「カンニングペーパ」とも解釈されまたは、「ノウハウの塊、魔法の巻物」とも解釈されるわけです。
もしこれが本当に可能であるならば、BEHMも論理的に可能ではないかと考えたわけです。
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